HASEGAWA MOKEI Co., Ltd.

国鉄バスの前面全体
バスの中にはLED照明
バスの運転席から中をのぞく
バスの後部全体
国鉄バスのエンジンルームを開いた状態

遠い遠いむかし。昭和5(1930)年12月20日、岡崎~瀬戸記念橋~多治見と瀬戸記念橋~高蔵寺の2路線で運行を始めた日本の国産バスの第一号。現存する国内最古のバスであり鉄道記念物にも指定された国鉄の歴史を感じるマニアにはたまらない車輛の模型です。

古いものを再現するときのお決まりですが、まず図面はない!手描きでもなんでもいいんですが、ない…。普段寸法を頼りに仕事をしている私たちにとって一番頼るべき数字が一つもないという険しいスタート。というわけでまずは実機でも模型でもなんでもいいので取れるデータを必死でかき集める工程から始めましょう。データスキャンできるスタッフと共に名古屋のリニア鉄道館や、京都の鉄道博物館などを行脚しより精度の高い3次元データを生成していきます。図面が無くてあきらめている方ご安心ください。なんとかしますよ。

さあ、できあがったバス丸ごとの3次元データから模型の部品ごとの細かいデータに変換していきます。パーツの形状や用途に合わせそれぞれ使用する素材と切り出しの方法を考え「ここの部品は平らだからアクリル板をレーザー切削機で切ろう」、「ここの角はま~るいからABSを彫刻機で削ろう」とか。このホームページでも紹介している「ホジ6014」の製作時もそんな調子でいろんな方法と素材を使っていたんですが、今回の形状はご覧の通りほとんどが3次曲面。曲面のとなりにまた曲面。平らな部分が少ないという点で「ホジ6014」よりまた一つハードルが高い造形物ですね。

そんな形状の再現に3Dプリンターを使用しましたが、今回の製作物のほとんどがプリンターで出力した部品になります。ホントに精度がよくとっても頼りになる機械なんですがどうしても材料を積層し造形するためにできてしまう積層跡(細かいライン)は出てしまいます。消す作業には細心の注意が必要で、削ってはいけない開口の角やエッジのシャープさは残しつつ、表面だけをパテとやすりの繰り返しで滑らかにしていく。盛ってはやすり、また盛ってはやする。でも完璧につるっつるにすればいいってもんじゃない。当時の板金職人がトンカチで叩いた苦労や歴史を経た風合いを想像し、”いい感じ“のところで止める。止める勇気。

手先の器用さと勇気によって出来上がった部品を塗り、組付けて完成ー!っと行きたいところですが、ヘッドライトの位置がどうも気にあらない…。データ通りの位置に設置しているのに、なにかが違う…。ほんの少~しだけ離してみたり角度を変えてみたりしながら、本物と似ているか似ていないかを探る。こうなってくると似顔絵職人の世界。最後は雰囲気で一番似ている顔を見つけてホントの完成!!

Scale : 1/15

Material : ABS樹脂製

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